5つの約束
2014年は新月と共に明けました。
「一年の計は元旦にあり」という、ちょっと古くさい諺が頭をよぎり、三日坊主の私も、何か始めてみようと気持ちが動き出しました。
引き出しにしまい込んだ日記帳を探し出したり、気持ちがワクワクしはじめます。そんな特別な星回りのせいか、今年の新年はいつもと違う空気を感じていました。
出会う人が、口々に最近の時間感覚の変化について話しています。あらゆることが加速度的に変化しているというのです。
願うことも、願わないことも、現実化するスピードが増している、そんな感じなのです。私も含め、そんな風に感じている人は皆、SF映画の見過ぎなのでしょうか…?
2013年は、アセンションの年明けでしたが、2014年は、さらにその変化の兆しが強まる時期にさしかかるのだそうです。そんなことが影響しているのかどうかは不明ですが、あらゆる時間の流れの速さや、意識の変化に伴い、自分と対峙する必要性を感じる人も多いのではないでしょうか。
かつて、保留にしていた案件やTo Doリストのラインナップが執拗に迫ってきます。切り離したい影は、どこまでも自分について回ることにようやく気づくことができさえしたら、あとは決心して取り組むしかありません。
何かを決心するには、この新月の年明けほど理想的な日はありません。
何かをはじめる日。何かを決める日。
いままで、できなったことや、継続したい習慣。
そんなことを決めるにはもってこいの日です。
私は、お屠蘇気分の中、新月の瞑想をすることにしました。
そして、自分に大切な約束することを決めました。
1つ目は、自分を信頼すること。
有り体なことですが、自分以外の物(現実の世界で起こっていること)を信頼するのではなく、自分の源を信じるという意味。起こる現実は良くも悪くも変化しますが、それに翻弄されることなく生きるために大切なことだと思うのです。
2つ目は、肯定的に考え、行動すること。
人間とは、デフォルトがネガティブな生きものらしいので、ポジティブ(肯定的)な意識を保つことは、ある意味心の筋トレに似ています。
毎日のように、ネガな思考に気づいては、ひっくり返しているのは、まるでオセロゲームをやっているような感じです。
あらためて自分の考えを検閲してみると、笑えるほど否定的だったり、悲観的だったりするのですが、一旦気づけば、笑って赦してあげることが肝心なのです。
3つ目は、ベストを尽くすこと
別の見方で言えば、自分の限界を知り行動するという意味にも捉えることができます。限界ギリギリまで力を尽くすと、あとは後悔は無いのです。
しかし、この限界を超えると、「無理」がたたり、ストレスがやがて疲弊に変わります。この境界を知ることが、つまりベストを尽くすことだと思うのです。
4つ目は自分の考えを信じないこと。
これは一つ目の約束と矛盾するようにみえますが、自分の本質を信頼することと、自分の思考を信じ込むことは異なります。考えに捕らわれないためには、常に考えを観察し、その考えが自分を幸せにしてくれないことに気づけば、改めて考え直す必要があるからです。思考に意識が占領されてしまうと、いつのまにか気分は乱高下をはじめます。まるで、洗濯機のドラムのように。私はその内側ではなく、外側に出て、洗濯機の様子を見つめることが賢明な選択だからです。そのために、毎日かかさず自分の考えを観察することにしました。
どの約束もとてもありきたりではありますが、この何年もの間、大切だと感じながら、ついおろそかにしてきたものばかりです。
よく見るとこれらの約束は、ドン・ミゲルの『四つの約束』という本に載っていた教えととても重なるところが多いのです。私はこの本に20年以上前に出会い、今では無意識に自分の考えとなっていたのかもしれません。
この教えについては、無意識に実行している事はわずかで、良いと知りつつ実行できない時がほとんどだったような気がします。
知っていても、それを実行していないことは、知らないことと同じだという教訓を聞いたことがありました。私はよりよい知恵を知っているつもりでしたが、身についていないということは、実はまったく知らないのと同じことなのかもしれません。今、ようやくそのことに気づき、あらためて自分の知りたいことを、身を以て体験することにしたのです。
それを始めるために、この元日が大きな力となってくれるはずです。
そんな決心をしたくなるきっかけは2013年に遡ります。
2013年は自分の身体ととことん対話した年でした。
身体は唯一、病気や不調という、一見ネガティブな形で意識に働きかけてくるのですが、それは不調というよりも、変化そして成長の一つの大切なプロセスでした。あんなに具合が悪かった夏のことが、今は遠い昔のようです。時間は早く過ぎていくように思えるのに、不思議と過ぎ去った時間はとっても昔のように感じてしまうのです。
これほど今に生きることの大切さを痛感したことはありませんでした。
自分の中を見つめ、自分と対話するときはまるで、プールの底に沈んだような静けさと居心地の良さがあるのです。その静けさの中で、私はただ、考えず、見つめています。自分の声が自分の中でこだまするその風景を見つめているのです。
心の中はまるで波打つ水面のように常に変化しつづけます。
その変化に戸惑いを感じるとき、私達はバランスを崩したような気分になり、自分を見失ってしまいます。
年末に訪れた人が、来年のためにヴィジョンクエストのカードを引いた時のことです。現れたカードは0番の道化師のカードでした。
0は始まりであり、道化師とはユーモアや遊び心を意味しています。
現実の世界に翻弄される人間に向けてのスピリットからのメッセージは、「深刻にならないように。世界は幻想の投影なのですから…」とやさしく語りかけてくれているようでした。
私は傍らで、そのカードを見ながら、その意味を共有しているような気がして、なぜかとてもワクワクしている自分に気づきました。
すべてが今はじまるとしたら、いつでもどこでやり直せるし、失敗などないのです。心の中に棲む悲観的な人の肩にそっと手をおき、「大丈夫。もっと楽しもう」そんな風に、内なる存在に言葉をかけてあげたくなりました。
ユーモア、笑いが人をどれほど助けてくれることでしょう。
楽観という物の見方は、現実から目を背けていることとは異なります。現実をちゃんと見ることができる人だけが、物事の滑稽な一面に気づくことができるのです。
そうそう、自分との約束はまだありました。
5つ目の約束は、「楽しむこと」
日常生活には、楽しめなさそうなことも沢山あります。そんな時は、工夫が必要になってきます。自分が取り組んでいること、日常のこと。それを楽しむためには、気分や行動、あらゆることに工夫を凝らし、面白さを追求することが役立ちます。もしも、工夫することが苦痛だとしたら?多分私は楽しもうなどということを思いつかなかったでしょう。そんな意味で、この「楽しむ」というキーワードは、私の創造性を高めてくれることになりそうです。
そして、最後に。
私はこれらの約束事について、厳しく継続することを自分に架してはいません。これは、私の欠点かもしれないし、長所かもしれないのだけれど、自分が決めたことをやりたいと思えば楽しんでやれるし、もしも退屈になったら、また新しい決心をすれば良いと思っています。
そんな甘ちゃんな自分を大目にみながら、ベストを尽くすことが、今年の目標でしょうか…。
さあ、こうして考えると、2014年は楽しいことだらけのような気がします。だって、すべてを楽しむのですから。
今年のワークショップはこんなエッセンスを盛り込んだ、楽しいワクワクとしたものになるでしょう。
そして、今年出会う人や出来事が今から楽しみで仕方がありません。