ロゴスと出会う場所〜ブッククラブ回のこと
青山の街を抜け、住宅街にひっそりとその本屋さんはあります。階段をトントンと下りると、そこは少し澄んだ軽い空気の洞窟のような空間。知る人ぞ知る、「ブッククラブ回」はニューエージ世代にとっては東京の名所のような存在です。
ここは、魂が求めるロゴス(言葉)と出会える場所。※ロゴスはギリシャ語で「言葉」そして「真理」を意味します。本はそんな言葉の綴れ織りだと思うのです。
この不思議な本屋さんのことを、私はずいぶん昔から知っていました。精神世界や心理学、サブカルチャーに至る本やCDなどのメディアが集まり、それこそメンタルな欲求をストンと満たしてくれるような書店です。
いざ、自転車をこげば10分で紀ノ国屋に着いてしまう所に住んでいたものですから、ついつい行きそびれていたのでした。住み慣れた東京を離れることになり、ふと心残りになって、ひさびさに青山のお店を訪れました。
あらためて、ここの本のセレクトにはため息がでます。
どれも読んでみたくなる本ばかり。
行く度にどっさり買い込み、たちまち課題図書の山ができあがるのが悩みです。(笑)
新書以外にも、プレミアがつくような絶版本も取りそろえ、外国の人にもうれしい原書なども集まって、まさに本の博物館のよう。
この日は、前々から欲しかったテイク・ナット・ハンの「ウォーキング・メディテーション」を購入しました。ここには、欧米の原書も取りそろえられ、きっと日本に居る外国人にはうれしいのだろうな…と勝手に想像してしまいます。
昔ニューヨークに住んでいた頃、日本語が恋しくなって、マンハッタンの紀ノ国屋に精神世界の本を探しに行ったものです。
そこには読みたいジャンルの本が少なくて、がっかりした思い出があるのですが、ここは、そんな私の欲求をすべて満たしてくれるような夢の図書館のような場所なのです。
ここ最近、アマゾンを知ってからは、本をネットで注文することが多くなりました。
ネットで本が届くのは、便利な反面、期待はずれも多いのです。
最近は中身をぱらぱらみられる物もあるので、ちゃんと目次を見たり、内容を把握して注文しているつもりなのですが…。やはり現物を手にすると、何かピンとこない本も…。
本は、実際に手にとって、その波動を感じてみると良いようです。
ぱらぱらめくるうちに、本が教えてくれます。「この本はあなた向きじゃない」とか「これはあなたへのメッセージだよ…」と本が語りかけてくるのです。
このインスピレーションを受け取って買った本は失敗しません。
だから、本当に読みたい本を探すときはこうして本屋を訪れることにしています。
店内には中庭のようなスペースがあり、椅子に腰掛けてゆっくり本を選別することができます。
本以外にも環境音楽など、スピリチュアルなヒーリングミュージックのCDが豊富にあり、そのどれもが試聴できます。
HMVでは決してお目にかかれないような、邦楽の現代音楽の作家など、ジャケ買いはちょっと勇気がいるので、こちらでまとめ買いします。
ここに居ると、優に半日は過ごせる気分になるので、時間があるときに訪れることをおすすめします。
こちらの書店では定期的にフリーペーパーを発行しており、うれしいことに、拙書「はじめてのアートセラピー」や「こころのかたち」の紹介などをしてくださっています。
近くにあるときはなかなか行けなかった名店。
これからは、鎌倉からわざわざ出かけていくことになりそうです。
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ブッククラブ 回
http://www.bookclubkai.jp/
107-0062 東京都港区南青山 2 -7-30 B1F
Tel :03-3403-6177 Fax: 03-3403-9849
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