幸せな責任

誰もが、良い事が起これば気持ちが明るくなり、気に入らないことが起これば落ち込むものです。
何が良い事で何が悪いことかは、人により異なるのでここでは追求しませんが、気分に作用する現実の出来事は数え切れないほどあることでしょう。

ポジティブな気分でいると良い出来事を引き寄せる、という考えは近年当たり前になってはいますが、実際はいつも気分をポジティブに保つことが難しいのは人の世の常。次から次に気に入らないことが起こります。

思うように行かない現実や、期待に反する人間関係の問題などを体験していると、次第に夢を抱くことすらハードルが高くなってしまうものです。いくらポジティブな気分になりたいと願っていても難しいので、次第に引き寄せることすら興味がなくなってしまいます。表現アートセラピー画像1

しかし、ここで少し考えてみてください。ポジティブな気分って何でしょう?楽しい感じ?、それともワクワクや安心でしょうか?

もちろん、それは肯定的な気分には違いありませんが、いつもニコニコしていても、突然期待はずれな出来事に出くわすこともありますよね?

ワクワクと何かに取り組んでいる時に、壁にぶつかることもあるでしょう。
すると、私達の思考はこんな風に考え始めます。
「はて?ニコニコ、ワクワクしていても、良い事ばかりではなさそうだ…。」
そうしてだんだんと懐疑的にさえなってくるのです。

表現アートセラピー画像2ポジティブ指向のブームが起こったころ、いつしか「空ポジ」という現象も知られるようになりました。
「空ポジ」とは、うわべだけのポジティブという意味なのだそうですが、無理にでもポジティブになろうとこだわる気持ちもわかるのです。

「ポジティブ指向が良い現実を引き寄せる」という呪文はいつのまにか、「ネガティブになると不幸になるぞ…」という、脅し文句へとすり替わり、無意識にすり込まれて行きます。(怖い、怖い)

そんな怖れから、無理矢理自分は幸せだと言い聞かせるようになるのです。
もちろん、幸せだと思い込むことは、良い事だし、どうせ思い込むなら、不幸だと思うより幸せのほうが良さそうです。

しかし、自分が自分のことを否定的に捉えていることから目を背けてニコニコしていても、メッキがはがれるのは時間の問題です。
平気な顔をすればするほど、傍目から見ると、自己不一致のかもしだすムードがいかにも苦しそうです。そんな時、本人はと言えば(私もそうですが)、その苦しさに気づいてもいません。
さらに、そこからこんな逆転現象も起こります。
在るがままの自分は、空ポジの仮面が窮屈なので、仮面をこわすために好ましくない現実を引き寄せたりします。まるで、偽の笑顔や平静を装うよりも、怖れと向き合ってほしい、と問いかけるように…。

さて、前置きが大変長くなりましたが、『「現実を創っているのは自分」という考えがあるとしたら…。』、私は最近こんな風に思うようになりました。

表現アートセラピー画像4「自分の望む現実を引き寄せるためには、目の前の現実がどのように見えても、受け入れ、手放して行くことが有効である」ということです。

誰しもうれしい出来事や、期待通りの出来事を望むものですが、100%期待通りの出来事を起こすには、そうとう達観する必要がありそうです。

もしも、自分が潜在意識のパワーを縦横無尽に使いこなせるのでないとしたら、こんな方法で乗り越えることができます。
まず、すべての出来事を肯定的(ポジティブ)に捉えるという方法です。これは、自分にとって気に入らない出来事を無理に好きになることではありません。ただ、ちょっとだけ冷静に物事を見つめる目を育てることが大切です。

どんな出来事にも肯定的な一面や、否定的な一面があります。つまりは、出来事自体にはじめから意味があるわけではありません。そもそも現象は中立です。ただ起こっている現象に、私たちが千差万別の意味を与えてしまっているだけなのです。

表現アートセラピー画像5気持ちが否定的な人は、物事を常に否定的に、批判的に捉えます。すると気分はいつもモヤモヤ、イライラとなる。
反対に物事を肯定的に好都合に捉えると、たとえその現象が傍目には問題だと見えても、ピンチ一発逆転ホームラン、ということも起こり得るのです。

実は、良い事を引き寄せて楽しく過ごすことよりも、困難を肯定的に乗り越えるほうが、魂的には成長する度合いが高いという話を聞いたことがあります。(ショッピングカードのポイント10倍デーみたいな!笑)

まあ、いつもそんなにピンチな出来事に出くわすことのほうが少ないものですが、ちょっとした不都合(に見える)出来事を体験したとき、気分を上向きにする考えや解決の方法を編み出すことをはじめたら、いつしか人生の波を楽しめるようになるでしょう。
もしも、どうしても出来事を肯定的に捉えられない時でも、その問題と向き合う時の方法や姿勢がポジティブであれば、ポイントはゲットできるから、大丈夫!

表現アートセラピー画像6人生は日々変化に満ちた水面のようです。
果たして、自分の魂がどのような旅を望んでいるのかは、今の自分の人生を振り返って見ると察しが付くかもしれません。
大きな変化が繰り返しある人、少ない人。夢に向かう人、安定を探す人。
安定を望みながら、一方で何か退屈してしまう人。

もしもあなたが退屈しているのなら、それは変化を求めているということ。変化する恐れを乗り越えて行くことがチャレンジということです。
退屈しながら、変化を怖れ立ち止まるなら、大きな葛藤を産み出すでしょう。葛藤を望みながら、(ネガティブな気分のまま)ラッキーな出来事を引き寄せることはむずかしそうです。

多くの人はこんな風に思い込みます。世の中には、ラッキーな人と、そうでない人が居る…と。
しかし、これも偏った見方なのです。
もちろん、今ラッキーな人は存在しますが、永遠にラッキーづくめの人など居ないから。
世に居る成功者の人達の多くは、困難を乗り越える体験をしています。それどころか、成功と失敗はシーソーのように繰り返し起こることが多いのです。そうした波に乗ることで、幸せの本質へと到達したのでしょう。

表現アートセラピー画像7最終的にラッキーな人と、そうでない人との分かれ目ができるのは、ラッキーな人は困難な時の乗り越え方が肯定的だということ。困難な時には、誰もが落ち込み、失望するでしょう。でも肯定的なとらえ方ができれば、その時間は短くて済みます。
そこが分岐点になるのです。

私がこんなことを書いているのは、自分のこれまでの人生を振りかえり、そこから学んだことが山ほどあるからなのです。

日々、落ち込んだり、期待はずれの出来事が起こるたび、ため息が出て、いろんなことを投げ出したくなることは沢山あります。
でも、そんな時こそ、今がチャンスだと思えるようになりました。
困難な出来事が起こっても、諦めず肯定的なとらえ方を探しているうちに、助け船がやってくることは数え切れないほどありました。
そんなフレーズは、自己啓発の本で数々お目にかかりましたが、実際に体験してみれば信じるようになるものです。最近では、ポイント倍増週間だと思うと、トラブルの最中もワクワクしてしまう私です。(笑)

表現アートセラピー画像9これを読んでいる人にとっては私の経験も一つのアドバイスに過ぎないのかもしれませんが、もしもあなたが夢を諦めようとしているのなら(もしくは、夢を格下げしているのだとしたら)その壁の前で少しだけ自分に猶予を与えてあげてほしいのです。

みなさんの体験の中にも、たくさんの吉報や恩恵があったはずです。ただ、怖ればかりに気を取られ、抵抗することに時間を費やしてしまっていませんか?

夢や願望を抱くことの素晴らしさや、意義は語り尽くせません。誰もが幸せになる資格があり、むしろそれは義務でさえあるのです。
自分は望みなど叶える才能も資格もない、などと考えて居る人がいたら、それは人類にとって、在る意味迷惑な話なのです。
だって、私達はワンネスチームだから。
私達人類は、いつしかすべての願望を満たし、一つになるために「今、ここ」にある現実に素敵な意味を見いだし、幸せでいる責任(ミッション)があるのです。
それは、神が課したものではなく、自分の魂から任されたミッションなのです。

表現アートセラピー画像10毎年、ドリームマップのワークでは、実践で役立つ願望を達成するためのスキルを紹介します。そして、願望が達成されるまでのプロセスで起こる現象についても学びます。
そこに起こっている現象を知ったら、あなたの意識を覆っているフィルターが無くなるかもしれません。
ドリームマップを体験する人は、どんどんスキルアップし、人生の波も大波になっていることでしょう。大きな波(困難に見えることもありますが)を乗り切るコツを、ハワイのパイプラインを優雅に乗り越えているサーファーに習ってみたいものです。