言葉〜という自己表現〜アートリテラシー講座より〜
夢も、喜びも、悲しさも、怒りも。
絵に描くことで自分のことを知ってもらいたいと願っていました。
言葉で伝えるよりも、もっと自分を渡せると思ったからかもしれません。
自分の気持ちを言葉にしたとき、そこに語ることができない色があるような気がして、言葉にして伝えることが苦手になりました。
自分の生活をエッセイにした本を書くことになったとき、この言葉の壁にぶつかりました。
「自分の思いを人に語ることなんて・・」
そのプレッシャーは、意外なほど強くて自分でも驚くほどでした。
いかに自分を語るか・・、自分の言葉で語るかは、大きな自己開示のはじまりでした。
たぶん、このとき、私は自分を恥ずかしいと思ったのでしょう。
自分が自分を恥じることは、実はとても悲しいことなのです。
そのことを今では、痛いほど感じていますが、当時の私にはそのことすら、解らずにいました。
「言葉」は私にとって、聖域だったのかもしれません。
その「言の葉〜言霊」をテーマにしたアートリテラシーの講座は、今私の大好きなテーマになっています。
皆、自分の言葉を探し、自分を語り、自分を表現する時間のなか、自分の魅力をみつけていきました。魂の、感情をありのまま、表す言葉は、美しい響きを持って、人の心を打ちます。
愛から出た言葉は、人を癒やし、反対に、怖れから出た言葉は、相手を傷つけます。
どちらの言葉をもちたいか・・。
自分の真実を表現する言葉が何なのか?
自分の胸の奥に、かすかに響く音を探すとき、その意味が見えてくるのかもしれません。