参加者の声【ART DANCE with TAO 2025】宇宙の球を感じた5日間
北軽井沢タオダンスワークショップに参加する私は、期待と不安と緊張で、数日前からあまり眠れていなかった。
何と言っても十九年振りの北軽井沢ワーク。日々の生活に追われ、あっという間に月日は流れ、やっと再訪出来る喜びでいっぱいだった。
ワークが始まると、久々の体験に私の心臓はバクバク高鳴り始めた。
描き見て聴くことの楽しさと、何より一番驚いたのは、参加者一人一人が朝から夜半まで全集中でワークに没頭する姿である。
私はあんなに没頭出来ているだろうか?と頭に疑問が浮かんだが、比較することは止め、あえて自分のペースで参加することを心がけた。
私の中で一番印象に残った体験は、三日目に2人組になってで行った、ゴールデンシャドーとネガティブシャドーを布と仮面を用いて互いに演ずることで体感するワークである。
布に包まれうつむく姿の相手を見た私は、その相手が本当にNさんのように見えると同時に、過去の自分のように感じた。
気がつけば滝のような涙が溢れ出て、
(さみしかったんだね)
(つらかったんだね)
という優しい気持ちがあふれてきた。
布を見せつける相手を見た時は、
(Oさんエライね)(苦労したね)
という温かい気持ちで胸が暖かく感じた。
最後に、自在に指を動かし軽やかに動くゴールデンシャドーの相手を見ると、さみしさや切なさと共に心に浮かんだのは、
(私にも違うことで同じように自在に出来る)
という思いだった。
確かにゴールデンシャドーもネガティブシャドーも自分自身であるとジワジワ実感してくると、今度は私の感覚に変化が表れ出して来た。
それは、半径1メートル位だった自分の体感覚エリアが丸くどんどん拡大してゆく感じ。
自分達グループだけでなく部屋全体の人々の息づかいが伝わってくる感じ。さらに家の外のエリアまで風音が伝わってくる感じ。
次に、上も下も左も右も無い、例えて言うなら宇宙空間のような果てのない場に、丸い球のような人々が点在しているような感じがしたのだった。
ああこれは、比較は意味を成さない場だな、一人一人は球なんだなとシミジミ感じて、私は力んでいた肩の力がストンと抜けるような感じがした。
五日間のワークを終え帰宅すると、当たり前の日常がとても大切で有難いというホンワカした気持ちが湧いて、その幸せを日々かみしめ続けています。
ありがとう。