参加者の声【テクニカル集中講座2023】原点回帰
一度手放してしまった大切なもの。
大学で音楽療法を勉強していた時に目覚めた、「表現」することの喜び。
自分の内側から湧き出る、「表現」したい欲求。エネルギーの塊。
18年経ってやっと戻ってきたものは、ずっとずっと自分の心の奥にちゃんとしまってあった。
買ったまま18年間、段ボール箱にしまっていた一冊の本があった。
それは、「はじめてのアートセラピー」というエリさんの本だった。
そこには、当時、私がやってみたかったけど、結局やらないまま終わっていたことが書かれていた。
本を書かれた方(エリさん)はどうされているのか気になり、調べると。
ちょうど今年のお盆に、初心者向けの講座をやることを知った。
ここ1年ほど、不思議と「想い続けたものは、まわりまわって、巡ってくる。」そんな瞬間に出逢うことが度々あった。
直感で、やるのは「今」だと思った。
場所は北軽井沢。関西在住の私にとって、決して近い距離ではない。
交通費や受講料に一瞬怯んだものの、見つけた翌日には申し込んでいた。
講座では「表現」することがテーマだが、形は何も決まっていない。
全てが「いま、ここ。」で感じたことを、自由にその場で、即興で表現していく。
20歳の大学生だった頃、全身で「表現」をしていた私に戻れるのか。
あの時の感覚が戻ってくるのか。正直「賭け」だった。
ワーク中は、余計な事は考えず、周りの視線も気にせず、自分の湧き上がる気持ちのまま、自分の感覚を信じて、全力で「表現」した。
講座では、誰かと比較したりジャッジすることは一切ない。
そういう意味でも、「表現」することに没頭しやすい環境だったし、何なら「もっとやってもいいんだよ!」と背中を押してくれる雰囲気も、私にとってはとても心地よい時間だった。
ただただ、「表現」することが楽しくて楽しくて。
没頭するあまり、気が付いたら指の皮が剥けて血が出ていた。
毎日笑って、泣いて。あったかい気持ちになったり。
毎日が、本当に楽しくて楽しくて。
18年間、ずっと蓋をしてきたエネルギーの殻を破り、全て出し切った5日間でした。
終わった瞬間に、「あ、私。もう前に進めるんだ」。
そう思った。
講座前に残っていた、大好きだった人と別れた悲しみや喪失感は自然と消えていた。
大切に想う気持ちは残ったまま、悲しみは昇華されて執着心が消えていた。
それはきっと、ずっと探していた「表現」することへの喜び。
私にとっての「宝物」をやっと見つけたから。
ワークショップを受講した最終日に、本当の意味で大好きだった人との「さよなら」ができた。
参加して良かったと思うのは、「表現」する時間だけではない。
提供されるご飯がビックリするほど美味しいのだ。(お店で食べるより美味しい)
部屋から見える景色に癒されながら、仲間と一緒に食べるご飯はとっても幸せな時間だった。
寝室も、リラックスできるように配慮された空間作りがされており、五感の全てが喜ぶ「場づくり」をされていたのも印象的だった。
そして何よりも、エリさん、スタッフの皆さん、一緒に講座を受けた仲間。
皆さん本当に、あたたかいホッとする素敵な人たちで。
初対面なのに、お互いにリスペクトし合っていて、受け止めてくれている。
そんな不思議な安心感があった。
講座が進むにつれて仲間との距離も縮み、私にとっては、一緒に悲しみも喜びも共有した同志のような存在になった。
きっと普段の暮らしでは出逢うことはなかったであろう一期一会のご縁。
私はきっと、この大切な仲間のことを、これからも忘れないし、大事にしていきたいと思っている。
講座を受講してからは、物事を見る視点や自分自身が変わっていったことに気付いた。
どこかで自分の人生を諦めていた節があったが、今はすごく前向きに、人生を楽しもうと思っている。
未来の不安はあるものの、未来のことは未来で考えたらいい。
「いま、この瞬間を、日々楽しもう」。そう思うようになった。
周りからも、最近楽しそうでイキイキしているね!と言われるようになった。
そして、「表現」することからもう逃げない。
目の前に現れたチャンスを、今度は掴み取ろうと思った。
本当は遅いのかもしれないけど、「表現」することを続けたいと思うところまで、とことんやろうと思う。
そして、これからも「表現」することの楽しさ・喜びを色んな人に伝えていきたい。
私の人生の転換期にもなった、充実した最高の5日間でした。