いつもは提供側の吉田も、みんなが日々自分自身と向き合いながら創ってきてくれたワークに全身全霊で取り組み、いつもとはまた違う真剣な表情でワークに取り組んでいたのがとっても印象的でした。
提供の後も毎晩遅くまで、フィードバック会があり、熱い対話の時間が流れ、興奮も冷めないうちにくたくたで眠るという、ものすごい熱量の時間が過ぎて行きましたが、だからこそ味わえる最高の時間となりました。
岡本太郎が彼の著書の中で芸術のことをこのように言っています。
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生きるよろこび
まことに、芸術っていったい何なのだろう。 素朴な疑問ですが、それはまた、本質をついた問題でもあるのです。
芸術は、ちょうど毎日の食べものと同じように、人間の生命にとって欠くことのできない、絶対的な必要物、むしろ生きることそのものだと思います。
しかし、何かそうでないように扱われている。そこに現代的な錯誤、ゆがみがあり、またそこから今日の生活の空しさ、そしてそれをまた反映した今日の芸術の空虚も出てくるのです。
すべての人が現在、瞬間瞬間の生きがい、自信を持たなければいけない、その喜びが芸術であり、表現されたものが芸術作品なのです。 そういう観点から、現代の状況、また芸術の役割を見かえしてみましょう。
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「芸術の役割を見返してみましょう」
みんなが今回提供してくれた、表現アートセラピーのワークは、この岡本太郎さんの問い掛けに応え、「芸術の役割」を取り戻すようなワークでした。
そして、みんなの在り方、在ろうとした姿自体が芸術作品だったように感じます。その場に関わらせてもらえたことに、ただただ感謝しています。
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