参加者の声【Creative Drawing WS 2011 in 軽井沢 】ドロウイングが教えてくれたこと

アートセラピーのグループワーク中の瞑想で、自分にコアとなる部分があることを実感し、それ以後、以前にもまして絵を描きたくなりました。

そして、タイミングよく今回のクリエイティブ・ドローイングのWSに参加することになり、期待と初めてのドアを開ける時の様な不安も感じながら、ワークは始まりました。

鉛筆の持ち方、シェーディングの練習、はじめは、ぎこちない手つきでも、徐々に鉛筆が手に馴染むようになり、卵、紙コップ、ティッシュボックスなどを描きながら、陰影のつけ方、ベーシックラインを決めて測っていくこと、すべて測るのではなく、見た感じの印象も大切にしてバランスをとること・・など教えて頂きました。

最終課題は自画像を描くこと。4日目に今の段階での、教えて頂いたスキルの準備は整い、外は静かな雨が降り続く中、いよいよ自画像のドローイングがはじまりました。

エリさんがドローイング中、「楽に呼吸をしながら描いてください。」と、時々、声をかけて下さいました。呼吸をするのを忘れてしまうほど力が入っていたり、怖い顔をしていたり、いろんな自分が現われました。

ひたすら自分と向き合うこと、ただただ描き続けること、自分で描きだしたのに、途中でどうにもいやになる瞬間が度々訪れ、何度も自分の顔を大、大、美容整形手術をすることになりましたが、やりなおしは何度でも可能なことに気付くと、恐れや不安はなくなり、いつの間にか、また集中して、ただただ描いている自分がいました。
全体を見ること、少し離れてみるとまたわかることがあり、自画像はどんどん変化していきました。

描き終えて感じたことは、光と影が一つになった時、急にそれは立体的なラインとしてボンっと紙から浮き上がり、魔法にかかったかのように、リアルに見えました。

その快感は真実のみが在るといった感じで、この感覚を体験できたことは、私にとって喜びの体験でした。

ドローイングで紙の上に表現されつつあるものは、それが自画像ではなくても、自分のこころの生き写しかのように繊細で、描いていくとどんどん変化していくことに気付きました。本当に、今の私、そのまんまなんだ・・・。

一つ一つを受け入れてリリース。これに尽きるのでしょうか・・・。

大変おもしろいと思いました。

不安がリリースされると体は楽になり、自分と向き合うことが楽になっていったように思います。私は、北軽井沢に来る数日前から体調が悪く、自己不一致状態から来るシグナルであることは、何となく分かっていたのですが、詳しい要因までは分かりませんでした。初日は夜になると気分が悪くて、これから4日間も耐えられるか心配な状況でした。

しかし、不思議なことに、ドローイングという行為が、その取り巻く環境のすべてを導いてくれているかのように感じる事がありました。

それは、朝、ワークの始まる前、さりげなく話し出す仲間との会話の中で、今、自分がかかえている問題の解決の糸口を感じたり、他の人と同じ問題を感じていたり、おいしい食事や楽しい会話の中で、平安や愛を感じることでした。そして、日に日に体調はよくなり、すべてのプログラムを無事に受ける事が出来たのです。

『絵が描けるようになりたい。』『絵を描きたい!』この思いは、まさに、私が自分自身と向き合いたがっていたのだと思いました。5日間北軽井沢で過ごす中で、 大きな喜びや、深い悲しみといった揺れ幅の大きな感覚ではなく、ただ観ること、ただ描くこと、ただ在ること、ただ~・・・。こんな感覚が少し身についてきた気がします。

ドローイング中に、対象と一体となる感覚になることがあるそうです。

その話を聞いた時、感じてみたいと思いました。いつかその感覚を感じながら絵がかけたらと思います。

 北軽井沢の自然と素敵なアトリエ、そして、エリさんはじめ、スタッフの皆さま、一緒に時を過ごした皆さま、心から感謝します。

ワークショップ要項

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