今回のワークショップ(WS)のなかで、わたしは特に「やりたい―やりたくない」「行きたい―行きたくない」といった自分の中にある分離や抵抗をテーマにしたワークで、自分のなかのエッジを感じた。
以前参加したWSでも、(内容は異なりますが)同じテーマを扱うワークをやったことがあった。
わたしは、これがすごく苦手というか億劫で「とはいえ、時間内にワークを終わらせないと迷惑になるしなぁ。」とかそれっぽい言い訳を作ってみたり、「はいはい、これが分離とか抵抗しているって状態でしょ。どっちも自分の中で認めてあげればいいんでしょ。知ってる知ってる。」と本当は分かっていないのに分かったつもりになって、頭で「こうだよね!」と決めつけてしまったりと、どうにもこうにも逃げてしまいがちだった。
これじゃあせっかくの気づきのチャンスがもったいないなといい加減反省し、「今日はどれだけ時間がかかっても、人に助けを求めても、自分の中で腑に落ちるまで投げ出さないぞ!」というちょっとした覚悟をもって臨んだ…笑
わたしは、何をやるにしろ、やる前から「これって上手くいくだろうか?」「これをやることで求めている結果は得られるのだろうか?」とめちゃめちゃ考えすぎてしまい、考えた分だけ失敗が怖くなって、全く動けなくなってしまうことばかりだった。だから、今回のワークでもこの問題について扱ったのだが…。
案の定、ワークの最中に「解決したつもり」になって、しれーっと逃げ出してしまいそうになった。いつもならここで涼し気な顔して逃げ切ってしまうのだが、この日は「どうしても、自分でやってみてもピンと来ません…!このままじゃ、きちんと問題に向き合わずにテキトーに終わりにしてしまいそうです…!」と正直にエリさんにヘルプを出した。
そして「やりたくない、行きたくないっていう恐れを手放して目指したいビジョンへ進んでいくこと自体がとてつもなく怖い」と素直に話した。
エリさんはとても丁寧にサポートしてくださった。わたしは、しばらくその恐れをじっくり感じてみることにした。
エリさんに言われるがままに、恐れをイメージしてつくった粘土を大事に抱えつつ、自分は安心感のある布に包まりながら。
そんなわたしにエリさんが優しい声で「ここは安全な場所だから、ずーっとここにいていいよ。どこにも行かなくていいよ。」と言った。
すると何だかどんどんどんどんきゅーっとお腹に力が入って、どんどんどんどん自分がちーちゃくなっていく感覚で、閉塞感や圧迫感がとてつもなく居心地が悪くて、本当にそのまま消えちゃいそうな気分になった。
正直死ぬかと思った。超怖かった。そしてやっと「ずーっと動かずに何の変化も起きず、この場に留まっている方がよっぽど怖いんだな」って体感することができた。
いつも頭の中ではその言葉を理解しているつもりでも、どうしても「っていっても、知らないところに行くのは危ないし、変わることって怖いじゃん…!」と恐れを手放せずにいた。
というよりも、その怖いっていう感覚をちゃんと自分で感じたことがなかったのだと思う。怖いのは嫌だからどこまでも逃げて逃げて、そしたら怖いがどこまでもついてきてついてきて…。
でも、いざ腹をくくって、恐れを感じ切ってみると「あれ、なにがそんなに怖かったんだろう?」ってなる…。
今回のWSには、宿題があった。それは自分が講座のなかで理解したことを、他の誰かに伝えることだった。
これまでアトリエワイエスのWSに参加させていただいて、「表現アートを通して、今まで見えていなかったもの、見ようとしてこなかったものを、こんなにじっくり観ることができるのか!これは、もっと多くの人に体験してもらいたい!」と心から感じ、WSから意気揚々と帰ってきて、いざ誰かに伝えようとした瞬間、「自分の実感したことや吸収してきたことを上手く相手に伝えられるだろうか…」とか「自分にとってとても充実した、かけがえのない経験であった分、それを笑われたり否定されたりしたらどうしよう…」という声が自分のなかでこだまして、結局何のアクションも起こせないままだった。これもきっと、恐れから来ていたのだと思う。
講座から2か月経った今、少しずつだが、学んだことを自分で実践して、誰かに提供してみている。上手くやろう気負わず、今のわたしにできる範囲で。
もしかしたら、ちょっぴり自分のエッジを超えた…のかも。