そこに戻りたくなった。
表現アートの骨格。
何度も出会ってきたガイドライン。
目で追う先はいつも「初めまして」だ。
その瞬間のわたしが受け取る、いつも違うメッセージ。
「音楽」を描く。
長い長い白い帯の上に音が連なる。
何も考えずに描く。
気負うことなく描く。
出来上がりをイメージすることなく、一瞬を描く。
音はライブだ。
描くとき、音がしないか?
色という音が。
描くとき、リズムを刻んでいないか?
腕を振り下ろし、手首を往復させて、
指先に伝わるいのちの躍動を。
五感を使って、わたしは世界を感じる。
五感を使って、わたしを世界に表現する。
五感を使って、わたしは世界と対峙する。
わたしは、わたしに耳を傾ける。
わたしは、わたしに語りかける。
わたしの目の前に広がるのは、わたしだ。