参加者の声【表現アートセラピスト養成講座 in 鎌倉 】 Art & Psychology|あるがままに

これまでアトリエYSのワークショップに参加してきた中で、自分はもとより他者の癒しの場面に数々遭遇しました。
セラピスト養成講座の参加を決めたのは、まさにそのセラピーが起こる仕組みが知りたいと思ったからです。

全日程の内容がとても濃く座学もすぐには理解が追いつかないほどでしたが、実際にワークを体験することがメインでした。
大切なのはセラピストとして他者に何かを行う前に、まずは自分自身が癒しや解放が起こるプロセスを体感し知っていることなのだという内容に感じました。

ワークでは、自分の中で問題と感じていることを取り扱うテーマにします。
自分自身がこれは大したことないけれど…と感じている問題から大きくてこれ以上抱え続けるのが辛いと感じる重い問題まで様々です。時として大したことないと思い込んでいた問題が大したものだったりまたその逆もあったりと、自分は自分のことをこんなにも分かっていなかったのか…という驚愕の事実を目の当たりにしました。
興味深いのはその問題に対して行うアプローチが問題そのものを解決しようという方法ではないことです。

ワークはセラピスト役とクライアント役とでペアないしグループで行うことが多いので、そこで自分一人の力では気が付くことが出来なかった隠れていた欲求、中々手放せない観念、あるいは見ないようにしてきた自分の真の想いがあることを認識します。今まで気づかなかった深い想い、それを初めて自分が見つめることが出来ます。そしてそれをあるがまま受容します。そうすると不思議なことにさっきまで問題だと思っていた事が…問題でなくなります。

言葉にしてしまうととてもシンプルな感じですが、それがとても強力で魔法のようなプロセスであることを体感すると、全てはあるがままの姿で完璧であり、Loving Presenceという状態であることの力強さを感じます。
セラピスト養成講座はこのような魔法みたいな出来事が次々と当たり前のように起こる場でした。

私自身、このあるがまますべてを受容する感覚を感じられたあとすぐに変化が起きました。
一見何もしていないようなのに長年停滞していた物事が堰を切ったように一気に動き出したり、突然世界が変わったように見えるほどの変容が自分の中に起こったりと不思議な事が次々と起こり始めてそのパワーに驚きました。
自分も他者もあるがままを受容してその状態を完全に信頼して、湧き上がる怖れも悲しみも受容していき、そこで自らが自らの在りたい世界を創り出す。いつもこの状態でいられたならば、この人生は、この世界は一体どんなに愛おしく素晴らしく喜び満ちたものになるだろう…まさに自分の人生の創造主は自分であると感じました。

それでもやはり、今も相変わらず日常生活で起こる大小さまざまな出来事に揺らぐ自分がいます。
しかし以前と違うのは、不安に揺らいだり腹を立てたり悲しんだり怖れたり…その状態を長く続けないということです。
問題は起きるけれど、自分がその問題そのものに飛び込む必要はないし、いつまでもそれを持ち続ける必要もなくすべては自分で在り方を決められるということが分かりました。

すべてを語り尽くすことは出来ませんが、今回の講座を通して生きていく上での数々の宝物を得ました。
誰よりもまず自分自身が癒されること(受容できること)がその先のすべてに繋がると思い知りました。また、”今ここの自分””あるがままの自分”を受容することをまさに感覚として感じられたことはとても大きな収穫でした。
一度感覚として感じられたものは途切れても怖れずに、またそこに還れるのだということもわかりました。

そして、かけがえのない仲間に出逢えたことに感謝でいっぱいです。
ワークでは一人では向き合えなかった事が、仲間の温かい愛と力に支えられて乗り越えたり成し遂げることが出来ました。手に手を取り合って、互いに全力で取り組んでいったかけがえのない時を一緒に過ごしました。
いつも笑い声と誰かの泣き声(笑)とに満ちた受容と安心と愛で溢れた空間でした。
自分もそうであったし誰もが純粋なエネルギーの自分自身に立ち還れば立ち還るほど、互いにの境界が取れていってって今ここにいる存在すべてが愛おしく尊くなっていくのだと強烈に実感しました。

この講座で体感したさまざまなことは決して忘れることはないと思います。
本当にありがとうございました。

(美術教師/女性)

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