誰でもわだかまりを残したまま、逢わなくなってしまった人が一人や二人いるのではないだろうか。 出来ればわだかまりを解いて、風通しのよい関係を結べたらいいということはわかっていても、自分から逢いに行くのは億劫だし、できれば避…
エッセイ
禁断の果実~人間関係の秘密(後編)「謎を解く鍵」
「人間の悩みはすべて人間関係の悩みである」と、アドラーは名言している。 20世紀初頭、アドラーは、フロイトの研究グループに招かれてユングらと共に活動をしていた時代があったが、そんな時期にこの名言は生まれたのかもしれない……
禁断の果実~人間関係の秘密(前編)「ひとを嗤うことなかれ」
かすかな胸騒ぎや、ときめき。もやもや、わくわく、むらむら(笑) 最近私はそんな感覚や勘を「フィラメント」と呼ぶようになった。ある歌の歌詞にあったその言葉がとてもしっくり来たのがきっかけだった。世の中で、心に起こる感覚を「…
アートの境目〜大地の芸術祭 アートトリエンナーレ
雨模様の北軽井沢を後にして県境の長いトンネルを抜けると目が醒めるような青空だった。ふと「雪国」の冒頭の一節が頭に過ぎり、小説家は暗闇から急に現れた光る雪景色を見てあの一節を書いたに違いないと思った。刈り入れを待つ棚田の稲…