283

信じられる人を探して彷徨うのではなく、褒めてくれる人や認めてくれる人を求めるのではなく、もっと自分を求めてください。他の誰かではなく、自分自身を。自分にもっと頼ってください。自分ほど、自分のことを考えてくれる人など何所にいるのでしょう?

あなたは、杖を持って歩きたいですか?
車いすに頼って生きたいでしょうか?

もちろん、違いますよね?
でも、もしあなたがいつも人を求めているのなら(自分で生きることに自信を失っているのなら)、あなたは杖に頼ることが幸せなのだと思い込んでいるのと同じなのです。

282

あらゆる希望を捨てて、自暴自棄になっていると、いろんなことに落胆することがなくなります。それはそれで、失望しないという意味では楽なので、そんな風なネガティブ思考を貫く人が多いものです。

ただし、その分裂したエネルギーを持つ意識は、自らの経験する現実をどこまでも厳しいものに変換していくということに気がつく人は少ないようです。いったん、物事を疑い、否定し生きる癖がついてしまうと、無意識に、幸せに対する興味を失ってしまいます。やがて、その人は否定的な経験でないと満足できない意識に捕らわれていくのです。興味の対象も、世界の悲劇的なニュースや事件であり、不条理な政治や価値観が合わない人や不親切な人に対する不満と愚痴をこぼすことが唯一の表現となります。

もしも、あなたがそんな状態だったら、自分を変えようと自分に挑戦状をたたきつけるのではなく、自分を見捨てるのを止めて、自分と和解すること(自分を中立的に見ること)から始めてください。

281

自分が混乱したり、軸を見失っているからと言って、自分に価値が無かったり、無能だという思い込みを持つ必要はありません。ただ、バランスを失っているだけなのですから。その「状態」に否定的な意味付けをしたところで、混乱は収まりません。また、「なぜ、バランスを崩したのか?」その理由を考えていても、時間だけが過ぎていくだけです。

転んだとしたら、それはただ転んだにすぎません。躓いた穴を探して、次から気をつけないと…と用心することは役立つかもしれませんが、どうぞもっと前向きになって、進みたい方向を向いて立ち上がってください。ポジティブになろう…という努力さえ必要ありません。ただ、立ち上がり埃をはらい、前に進むだけです。

280

自分の軸を持たない人は、自分で立つことに大きな不安を感じます。自分の軸を見失っている状態は、もうどうやってグラウンディングしたらいいのか解らないという混乱を経験しているからです。混乱のまま、誰かにしがみつきたくなるでしょう。自分で考え行動することなど不可能だと思え、誰かに支持を扇ぎたくなるでしょう。

もしもあなたがそんな状態だったら、目を閉じて混乱をなんとかしようとおもわず、せっかく身体があるのですから、身体と地球の重力に手伝ってもらって、まっすぐに立つことから始めましょう。
身体さえまっすぐに立ち、目をしっかりと見開き、前を見ることができれば、少なくても身体だけは「自立」させることができるのです。

279

内なる源は自分の中心に位置しています。だから、バランスを保って立つこと(グラウンディング)は大切です。身体のバランスを保って(中心をとって)立つと、楽に立つことができますが、もしも身体の軸がずれていると、どこかに付加がかかり、やがて身体にゆがみが生じて痛みが生まれます。

ゆがみを正そうとする思考は、「なんとかしないと…」という危機回避のネガティブ傾向に働き、そこから生まれる考えは、どんどん自分のバランスを失わせる行動へと自分を連れていってしまいます。
そうやって、自分の「軸」を見失ってしまうのです。それが内なる光を見失った「混乱」という恐怖のはじまりでもあります。

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グラウンディングが大切なのは、それが一番、楽な基本の状態だから。基本(Home)に戻れば、そこから必要な栄養(エネルギー)が得られ、休息を得ることができるからなのです。

必要な休息と栄養を得ることが出来れば、あなたはもう家に留まりたくなくなって、楽しそうなことを探して出かけたくなるはずです。あなたがたとえ旅の途中であろうと、放浪している気分を味わいたいと願っているとしても、1日1度は、グラウンディングして自分の中心(HOME)に戻ってあげてください。

そこには必要な情報や、求めているものがあるはずだから。