参加者の声【ファシリテーション基礎講座2023】自分の弱さと向き合った3日間

この講座は私がアトリエYSで受けたはじめての講座でした。高齢者を対象としたアートのワークショップを提供する機会があり、企画や運営などをもう少し勉強したいという思いから、この講座の受講を決めました。
アートセラピーの講座は以前受けたことがあったものの、表現アートセラピーの知識や経験がほとんどない中でファシリテーション講座を受けたので難しい面もありましたが、3日間の講座を受けて本当によかったと思っています。

初日は表現アートを提供する際のガイドラインやファシリテーターの考え方の理論的な背景等について主に講義の形で学びました。4時間以上の講義で自分の中で消化しきれない部分もたくさんありましたが、インテグラル理論などファシリテーターの背景となる理論はとても参考になりました。
そしてこの理論の要となる存在の4つの領域が理解できるようなワークを2日目の午前中に体験することで、ぼんやりとではありますが感覚的につかむことができました。

2日目、3日目は、前日に学んだ存在の4つの領域を体感するワークから始まり、一人一人がファシリテーター役を体験するムーブメントのワーク、チームビルディングのワークなど様々なワークを通じて、ファシリテーターに必要な基礎的なスキルを学んだ時間でした。
ムーブメントのワークを始めて体験する中で、ファシリテーター役5分間こなすというのを聞いたときには、だいぶ不安になりましたが他の参加者は慣れている方ばかりだったので、その流れに乗っからせてもらって何とかできた感じでした。
ためらいがどうしても出てしまい、感じるように動くことができませんでしたが、体で表現するのに抵抗を感じる自分がいるんだなということを実感できました。

もっとも苦労したのが、チームでプロセスワークを考えて、提供するという課題でした。チームフラッグ作りでは、白い長方形の布に4人のチームメンバーが4つの角からそれぞれ描いて1人が描いたように見えるフラッグにならないといけなかったのですが、終わってみればお互いに遠慮して混ざり合うことないフラッグになってしまいました。
遠慮は甘えだと指摘され、改めて誰かと一緒に何か共同でやるときに甘えが出てしまう自分の弱いところを突きつけられました。
しかしチームの仲間とお互いの弱さを曝け出して必死に話し合ってプロセスワークをデザインする経験は本当に貴重なものとなりました。

ファシリテーターになるということは、まずは自分と徹底的に向き合うことなんだということを強く実感した3日間でした。
自分がいつの間にか見ないようにしていた弱い部分と向き合い、次に自分が進むべき道に踏み出せるように後押ししてくれたように感じています。
ありがとうございました。

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