セルフファシリテーションを体験するのは、とても面白かった。
初めて、面白いなんていう感想が自然に出てきた。
初めて、他者と関わりながら伸び伸びと作るプロセスを楽しめた。
初めて、クオドラントフレームを体験として体に落とし込めた。
頭が真っ白になってしまうときに登場する感情や思考が、フィギュアになってドタバタ劇を繰り広げる。
「やりた・・・い」と言い終わらないうちに、「やるべき!」「良く見られたい!」「ヤダヤダ!」が総出で潰しにかかる。
ネガティブキャラたちが全力で訴えてくる一方で、ポジティブキャラは瀕死の状態だ。
わたしは「やりたい・・・」のかすかな訴えを感じようとする。
でも「やりたい・・・」に意識を向けると、今度は「ヤダヤダ!」を無視してしまう。
二極のどちらかを選択するものだと思い込んでいるわたしに気がつく。
「全てがただ居ると認めるのがセルフファシリテーション」とエリさんが言った。
そこに選択する必要はない。
しかも、激しく訴えてくるネガティブキャラこそが、わたしの個性や才能の鍵を握っているのだという。
「ヤダヤダ!」は、わたしのあらゆるワークに登場する常連さんだ。これが出てくると、わたしはもうお手上げになる。
全てを等しく認めることが難しい。
わたしは消え入りそうな「やりたい・・・」に意識を集中させながら過ごしてみた。
すると、i空間から関わると煩わしいとさえ思う他者と、話し合いながらワークや製作を進められている自分に気がついた。話すことで新たな気づきも得られ、ワークがどんどんクリエイティブに広がってゆく。わたしはwe空間を体験していた。
家に帰ってから、4つのキャラクターを順々に思い出してみた。
すると、胸の前にぽっかり白い空間ができた。
風が吹き抜ける。息ができる。
「なにもしなくても、そのままでいていいんだよ」
「そのままで、まわりが癒されているんだよ」
「まわりに向けてきた光を自分に向けるときがきたんじゃない?」
「今度は周りにオーダーしちゃえ!」
シェアしてくれたあたたかい言葉が浮かぶ。
おつきさまたいよう。
太陽と月が一緒にあるような、やさしくて、静かで、あたたかい光。
わたしのことを、そんな風に表現してくれた。
わたしはその言葉たちを、今度はわたしの中のこどもたちに等しく語りかけようと思う。
(女性)