参加者の声【ワンダーチャイルド・ワークショップ 2024 in 北軽井沢-不思議な国のアリス】誰かのおきて 私の不在

今回、参加直前に人生の中でも大きな部類に入る出来事が勃発した。
少し前の私であれば、講座速攻キャンセルレベル。
大変だ!!何とかしなきゃ!!と、問題への対応に没頭することで、ひたすら不安や怖れをごまかしていたことと思う。
だけど今回は自分のためにあの場所へ行きたい、むしろ今だからこそ行かなくちゃと思った。

ワンダーチャイルドワークショップは昨年のロードオブザリングに続き2回目の参加。
「自分の王国をつくるぞ~!!」と宣言して帰ったはずなのに、また下界で色んなものをまとって戻ってきてしまった。

初日、1番初めに描くことになったのが「イマジネーション」の絵。どうしても浮かばなかった。最近自分の感情がどこにあるか分からなくなっていると感じていたけれど、この時はっきりと「私」の不在を感じた。

親や世間からもらった「おきて」。
それがいつの間にか観念となり、自分をがんじがらめにし、それをそのまま子どもへ押し付けていた。
今回おきて&思い込みを書き出した52枚分のカードを作ったことでしっかりと実感することができた。そしてそのおきての向かい側に、捉え方を変えられるような書き換えの言葉を添えていった。

「ちゃんとしないといけない」は「ちゃんとすると疲れるからやめた方がいい」
「社会に迷惑をかけてはいけない」は「自分自身に1番迷惑をかけてはいけない」
「人は間違ったことをしてはいけない」は「人は間違いながら成長する」
「親は子どもを信じないといけない」は「まずは自分を信じる」

〜してはいけない、は本当にしてはいけないことだったのか?
疑ったことなどなかった。


自分のドラマワークでは、それらのおきてを紙に書き出し(キョンシーのお札のように!)、親や世間役の参加者に私の身体へ貼ってもらい、気付かぬうちに他者のルールが張り付いていく様を感じ続けた。

そして同じおきてが書かれたお札を今度は私が子ども役に貼り付けていく。されてきたから当たり前、良かれと思って、あなたのために、と、ペタペタと何の躊躇もなく。

子どもが去り、私は1人になり、長年こびりついていたおきてに気がつく。べったり張り付いたおきてをひとつひとつ確認しながら剥がしていく。剥がした紙切れの山に囲まれ私は呆然とした。
これはなんだ、こんないっぱいなんなんだ、もうこんなの無理・・・そんなことを呟いていたような気がする。

しばらくして、書き換えた言葉を読みあげながら、誰かのルールではなく私は私のルールで前進する!!と吐き出した。


アリスの物語の中で、庭師が間違えて植えた白い薔薇を赤く上塗りしていたことが赤の女王にばれ打ち首を宣告されるシーンがある。

だけど私はお札の文字は上塗りしない。それはもう私の一部だから。
私は形を変え創造する力がある。
そして私から生まれたものをみんなと共有していく。
そういう思いが自然に湧き上がってきた。
白い薔薇は白い薔薇のままでいい。
お札を半分にちぎり白い薔薇を作り、目の前のみんなに渡した。

私は空っぽで静かになった。
でも私にはまだ愛するということがよくわからない。自分への愛も他者への愛も。
これまで自分を粗末にしてきたからそんな簡単に分かるわけがない。
ちょっとした寂しさや焦りを感じながら4日目の夜を過ごした。


そして最終日、宝探しで私が見つけたフォーチュンクッキーにはこんな言葉が挟まっていた。

「あなたが求める永遠の愛とは、あなたの中から来る心地の良い感覚のことです。もうすぐ、あなたは自分の光と愛に満たされるでしょう。その愛は内なるチャイルドを満たしてくれるでしょう。」

ああ、愛するってそんな易しいことなんだ。
愛さなきゃ、信じなきゃ・・・これも観念だった。
ホッとした。

みんなで踊りまくった!!楽しかった!!気持ちよかった!!魂の踊りを見せてもらった!!美しかった!!泣いた!!笑った!!美味しかった!!
とにかく表現三昧の5日間だった。

下界に降りてきて、私は表現をしている人たちの姿を見ると感動するようになった。
心が震えるようになった。
自分の固まっていた感情が戻っている感覚がある。


おかえり私。
一緒に前に進もう。

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