興味はあるけれど、何故か怖い。なかなか踏み出せずにいたインナーチャイルドワークショップに、ついに参加しました。
“インナーチャイルド”から連想していたのは、抑圧された暗くて重い過去、傷、自分の中にある未熟さや、それらが露呈すること、でした。
目を背けたいけれど自分のインナーチャイルドに出会ってみたい、自分を深く知りたい、という気持ちに後押しされての参加でした。
ワークを通して、家族の中で知らず知らずのうちに担ってきた役割や、縋れば縋るほど苦しくなるのに手放せない観念が、次から次へと目の前に現れてきました。それをただ”観る”ということを意識してみたのですが、その時の自分にはとても難しく、”観る”ことと何とかして逃れたいとざわめく感情・思考との闘いが繰り広げられていたように思います。
そうした中で、今まで触れられずに蓋をしていた記憶や思いがふいに沸きあがってくる瞬間もありました。
涙が止まらなくなったのですが、エリさんやスタッフの方がサポートしてくださり、再びワークに向き合うことができました。
その頃、外は暴風雨でスマホからはアラームが鳴り響いていました。普段なら心配になってそわそわしてしまうのですが、自分の心模様が映し出されているように感じて自然と一体になってワークに取り組んでいるような、安心感すら感じました。それを感じられたのも、ワイエスのみなさんが裏で参加者の安全をしっかり守ってくれていたからなのだと思います。
自分を深く掘り下げていき、明日からはまた新たなステージへという4日目の夜には、嵐が去ってきれいな満月が顔を出したのも印象的でした。ワークに参加した5日間は、自然の中で自分を超えた大きな流れの中にいることを実感していました。
自分のインナーチャイルドのドラマをするワークでも、印象的な出来事がありました。
細かい打ち合わせをしたわけではないのに、一緒にワークをしていた方から自然と出てきたセリフが、子どもの頃言われたことと全く一緒だったのです。
自分でもすっかり忘れていたので驚き、同時に当時の感覚がありありと蘇ってくる不思議な体験でした。これは一人では絶対になし得なかったことで、グループの力を感じて心から感謝がわいた瞬間でした。
5日間のワークを終えて思ったのは、恐れは自分自身で作り出していたんだなということです。
インナーチャイルドに触れてみて(まだ挨拶したぐらいだと思いますが)、自分の一部を怖いものとして切り離して閉じ込めていたのだと実感しました。
そうせざるを得ない出来事があったのだけど、いつの間にか「あの中には怖いものがいるから開けてはいけない」と自分でおとぎ話を作り、延々と語り継いできただけなんだなと思います。
隅に追いやるのでも、腫物のように扱うのでも、成長させようとするのでもなく、ただインナーチャイルドと手を繋いでいられたら、それが本当の成熟に繋がるのだと思えたことが自分に大きな変化をもたらしそうです。
自分のインナーチャイルドを知るための、入り口に立ててよかったです。
ありがとうございました!
(30代/セラピスト)