【第5話】夢の旅路 – 月の秘薬アヤワスカと太陽の妙薬サンペドロを辿る

表現アートセラピー画像1クスコ滞在の拠点となったカーサ・グリンガ(Casa De La Gringa)は、街の丘の上に位置する小さなユースホステルです。スペイン語で、グリンガとは、外国女性を意味します。宿のオーナーが外国の女性なのかはわかりませんでしたが、こじんまりした佇まいは、どことなくフェミニンなムードと清涼感がありました。サンペドロのツアーを行っていることから、外国人が気楽に泊まれる宿として親しまれているようで、週末になると、部屋は満室となり、リビングには国際色豊かな人々で賑わっています。

オリャンタイタンボへ遠出した日の夜、リビングで談笑している若者達と知り合いました。その中に、アメリカの大学を卒業し、帰国する途中にアヤワスカの体験ツアーに参加してきたばかりの日本人留学生がいました。日本を離れ、久しぶりに日本語を話せるうれしさも手伝って、しばらくお互いのアヤワスカ体験談に花を咲かせるうちに、彼は南米でのフリーなスピリチュアルツアーのハイライトでもある、サンペドロについて熱っぽく語り始めました。

表現アートセラピー画像2「サンペドロはすばらしいメディスンらしいそうですよ。日本では、アヤワスカはもちろん、サンペドロを体験できるツアーの情報がまったくないんです。僕も留学中にメールマガジンでみつけたんです。」
彼が言うとおり、日本から体験ツアーに参加する人はいるものの、良質のメディスンやシャーマンと出会うのは難しいという話は私も良く耳にしていました。私も友人の薦めがなかったら、あのような体験はすることは出来なかったのかもしれません。
初めてのアヤワスカ体験にも関わらず、とても素晴らしいメッセージを受け取ることが出来たことを嬉しそうに話す彼は、明日からの旅に大きな期待を寄せているようでした。
南米に来てからというもの、こうしてアヤワスカを体験した人に出会うことが多いのですが、皆一様にふつうの暮らしをしている人や真面目な職業の人達ばかりです。そんなことを意外に思う私のほうが、偏見を持っているのかもしれません。サンペドロツアーのことが、気になりながらも、私は明日から予定するマチュピチュへの旅に心を切り替え、小旅行の準備をはじめました。

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