春と秋は、種まきの季節。
田舎の生活に親しむようになってから数十年になりますが、何年経っても野菜作りは素人のままです。それもそのはず。自然を相手の畑作業は、機械を扱うようには出来ない真剣勝負。
「畑仕事は、毎年1年生だよ」ベテランの農家さんが、そう云って笑います。むしろ彼等は、畑について偉そうにうんちくを並べることはありません。
農業はギャンブルだといいますが、毎年例年通りの収穫が望めることはほとんど無く、天候によっては何年も不作が続くこともあります。それでも、農業に携わる人達はみな毎年大地に種を蒔き、その年の豊作を祈るのです。
「田舎はいいよ。 広くてさぁ。こんなに土地があるんだから、畑やらないとね…」
そうやって何十年も、大地と格闘して来たのでしょう。
「大変でしょう？」などという野暮な質問なんて出来ませんよ。
すべてをゆだねて生きている姿には、強さ以上に清々しさを感じ、頭が下がる思いです。
万年素人の私達にとっても、春と秋はちょっとした正念場です。毎年の作付けには頭を悩まし、不作の年には神様に文句も並べながら、来る春や秋、苗や種を蒔く作業は続きます。どうせ、上手く出来ないからと諦めてしまえば、何も出来ませんが、蒔くことを諦めなければ、必ず実りを期待できるはず。
そんな春と秋は「夢」の種を蒔く季節でもあります。
この秋分は、スピリチュアル的に捉えると、特別な意味を持つ時期だそうです。この時期に、本当の自分の望むこと〜願望の種を蒔き、実りを願うことは、これからの人生に大きな収穫をもたらすステップとなります。反対に、現実を悲観したり、心配の種を蒔いてしまえば、その結果を収穫しなければいけません。
その真偽は別として、夢や願望を持つことは、とても大切だと思いませんか？
子供の頃、いろんな夢を思い描いたものです。
それが叶おうと叶うまいと、ただ想像するだけで楽しい気分になったことを思い出します。退屈な学校の勉強など、嫌なことは沢山あったはずなのに、呑気に暮らせていたのは、そんな想像（創造）のおかげなのかもしれません。
しかし大人になるにつれ、夢を描いても叶うことは難しいということに気づきはじめたのは私だけではないはず。
「あんなに脳天気に願っていた願いだけど、叶えるためには相当な努力を持って臨まなければいけない」とか、「どうやら、私は願望を受け取る器などもってない」などという考えに捕らわれるようになってしまった人は多いのではないでしょうか？
それでも、諦めずに夢を捨てず、チャレンジしつづければ、叶わないことなどないはずですが、その「諦めないこと」が難関。
だんだんと、夢は小さく無難に収めることが賢い選択なのだと自分に言い聞かせるようになり、夢や願望にフォーカスするよりも、望まない現実に抵抗したり、変えようと奮闘ことに精力を費やすことが重要事項になってしまうのです。
やがて、気づくと「心配の種」を握りしめている自分に気づきました。
それでも、こうして夢のワークをやる度、内なるワンダーチャイルドが息を吹き返すのです。私の中には落胆し、力を失ったインナーチャイルドと、望む物を手にしたいとワクワクするワンダーチャイルドの両方が存在していることに気がつきました。 そこで、私のできる事は、落胆のチャイルドを慰め、ワンダーチャイルドのエネルギーを信頼することです。
インナーチャイルドが握りしめている心配の種、復讐の種という破壊のエネルギーを使って、荒れた荒野を耕し、ワンダーチャイルドに、ワクワクとした夢の種を蒔くことを許してあげる決心をすることです。
「あれをやってみたい」「これも楽しそう」
ワンダーチャイルドの興味は果てしなくつづきます。
そんな彼等のエネルギーに助けられ、私たちは初めて夢のビジョンを創ることが可能になるのです。子供の頃の他愛ない
夢が重要なヒントを含んでいるかもしれません。「何がやりたいかわからない」「自分には特別な才能なんてないようだ」という、やさぐれたインナーチャイルドの思考パターンを手放すチャンスは今です。
悲観しても、やさぐれても、諦めても、誰かが心配して代わりに種を蒔いてくれることはありません。 夢の種の代わりに、心配の種や妥協の種を蒔いたとしたら、それこそ収穫するのも億劫になってしまいます。
さて、それでは自分を幸せにする夢の種を蒔くためには、どうしたら良いでしょうか？ まず、可能な限り「今、ここ」にいる自分の気分（波動）を上げることに努力してみましょう。
夢を叶えるために、しなければいけない努力はこれだけです。
気分（波動）が低いまま、夢が実現する種を選別することはできません。
ネガティブな気分（低い波動）の領域には、心配や不満や妥協の種しか無いからです。
有名なアインシュタインの「いかなる問題も、それをつくりだしたときと同じ意識によって解決することはできない。」という名言にあるように、問題を抱えた意識レベルには答えは見いだせないということです。
どうでしょう、得たい答えはわからなくとも、成りたい感情ならわかるでしょう？
自分が望む気分に近づく努力をしてみませんか？
ああ、そんな事さえ面倒だと思うなら、少なくてもたった1日だけでも良いから、物事をすべて否定しないで見るようにしてみてください。
今日の気分をけなしたり、自分の持っているものを儚んだり、人の忠告をうるさがったり、未来を悲観したりせず、ただ在るがまま、そのまま受け取る練習をしてみてください。
その日一日は、きっと穏やかな日になるでしょう。そうしてあなたの気分を少しだけでも上昇させてください。それが習慣になれば、3日もあれば十分です！
あなたは、すでにワクワクとしたフロー（流れ）の中に入っているのです。
そして、あなたの人生の目的に思いを馳せてください。
皆、だれもが気づかずにいるけれど、この人生で果たそうとしている事があります。その片鱗を今やっていることの中から見つけ出しましょう。
それは、ほんの些細なことかもしれません。でも、好きでやっていること、楽しめること、興味のあることなのですから、そのヒントとなります。
その断片はパズルの１ピースです。
それを、少しづつ拡大させて行くと大きな夢に発展します。
今はそれがどのように叶うのか見当もつかないかもしれませんが、種は収穫の時の姿とは全く違っているように、小さな一粒で良いのです。
どんな人の中にもワクワクとしたエネルギーに満ちたチャイルドが存在しています。そう、どんな人の中にも！ 挫折して、落胆している人にも、一度も上手く行かなくて人生を諦めている人にも（実際、一度も上手く行ったことがない人なんていなさそうですが…）上手く行かない今だからこそ！ 誰の中にも、どんな時にも夢の種は存在しています。
今年の秋のインナーチャイルド・ワークショップのテーマは、夢の種を蒔くドリームマップです。内なるワンダーチャイルドの好奇心と、スピリットの助けをもらって種を見つけ、夢を描きますので、お楽しみに！
宇宙が変容しつつあるこの大切な季節に、ワクワクとしたフローの中に飛び込んでみませんか？
「私には、そんな特別なものなどありません」と思う人へ。
最後にもう一つ、アインシュタインの言葉をどうぞ。
私には特別な才能などありません。
ただ、ものすごく好奇心が強いだけです。
ーアインシュタイン
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