大阪ではじめてアートセラピーのワークを開催したのはもう7年も前になりますが、今年ふたたび関西の地で、念願の夢ワークショップを開くことができました。
私にとって、この関西の地は、とても印象に残る場所で、ここでのワークの体験がその後の私の表現アートへの道を示してくれたように思います。
表現アートの経験もまだまだ未熟だったその頃、おっかなびっくりに、プログラムを組み立て、そして集まってくれた人たちと過ごした時間は、とても貴重な思い出として残っています。
ファシリテーターという仕事はこんなにもワクワクするものだと、教えてくれたのも、この関西のワークショップでした。 心理学者のE・マズローがとりあげていた「至高体験」という瞬間をたぶん、この時に体験したのだ思います。
人との触れあい、人が自分と向かう姿、そして、創造の現場の熱気。
そのどれもがリアルで、私に夢としてではなく、何か物でも、身体に触れる感覚でもなく、ただ意識の中に流れてくるような至福のエネルギーを受け取ったように感じています。
こうして書くと、なんだかわかりにくいし、大げさな表現のようですが、実際には、ただワークの輪の中で、私がただ一人感じていた感動でした。
その思い出深い地で、今回ふたたび表現アートの場を持てることが、何よりもうれしい体験でした。
集まってくださった人たちは、本当に楽しみにそして、真剣にワークに取り組んでくれました。
東京から、復習のために参加してくれた人も、新鮮な空気の中、ワークを体験できたという声を聞けたこともうれしいことでした。
新しい場所で、新しい人たちの中でやることに際して、ワクワクだけではない、苦労ももちろんありました。
慣れない場所での会場の確保や荷物の運搬。その準備の大変さをなんとか乗り越え、お手伝いくださったスタッフにはただ感謝するばかりです。
1日目のプロセスワーク入門の講座では、表現アートの基礎となる理論と、その効果や可能性についてお話しながらの実践ワークでした。東京やその他のワークの時と同じように、みなさん理論を学ぶときはなんだか眠そうなのに、実際に体験するとなると活き活きなります。笑
私のつたない話よりも、早く絵を描かせろ・・という声が聞こえてくるのは毎度のことなのですが、大阪の場では、初めての人が多かったのにも関わらず、ほとんどの人が臆せずに絵を描き始め、最後には、ムーブメント、ボイスワークまでを楽しんでくれました。
何を隠しましょう、表現アートを初体験した当時の私などお呼びもつかないぐらい、みんなの順応性はすばらしいものがありました。「絵を描くことが、こんなに楽しいなんて」という言葉を聞くと、私はもう嬉しくてしかたなくなります。
「そうだよね・・それが体験したくて、私もこのワークをはじめたんだよ・・。」と心の中で応えたくなります。
そして、2日目からは、大阪のドリームマップが始まりました。1日目からの参加の人も多かったせいか、リラックスしてのスタートでした。夢作りは、東京同様にすべてがスムーズに進むこともなく、みんなそれぞれ人生の中での課題とぶつかりました。
夢を創ることは楽しい作業という、単純なものではないのだ、、と誰もが気づき、ふとそれぞれの横顔にかげりが見えてくるときが、私にとっても山登りの峠にさしかかる時間です。それでも、踏ん張ってのぼることで、ちゃんと答えを受け取ることができるのだということを2日目のワークで体験してくれた人も多かったようです。
夢のことを考えるとき、それは皆、自分がどんな存在なのかを再確認する時です。確認した自分が好きでも、嫌いでも、そんな自分と道連れに夢みる未来へと向かわなくてはいけません。今、自分が何を感じて、何を見つめているか?その答えがどこにあ
るのかを皆気づきはじめ、ゆっくりと夢の地図が出来上がりました。
現実的には、会場の都合でかなり急ピッチの展開だったのですが、そこはみんな協力して波に乗ってくて、最後は予定通りのゴールを迎えることができました。
慣れない場所で、慣れない私たちの場作りのなか、ベストを尽くしてマップを作ってくれたみんな、本当にありがとう。
最後に何度も繰り返し、マイキーが云っていた「ワークをやって、この地が大好きになりました」という言葉は、私もまったく同じでした。ますます、大好きになったこの地でまたみなさんと逢えますように。
素敵な夢をありがとうそして、どうぞ良き1年をお過ごしください・・。