参加者の声【子供に提供するためのファシリーターオンライン養成講座2022】喜びと発見に満ちた体験

 私は、手描きの絵をアクセサリーに加工して販売するクリエイター職を、十数年しています。活動の傍ら、アートに関するワークショップのご要望があれば開催し、また、大好きな絵を様々なものに描く絵画展なども行ってきました。

 アトリエワイエスのワークショップに参加したのは初めてだったのですが、エリさんの書籍に出会い、その世界観にぎゅっと心を掴まれたのは、もう7〜8年以上前のことです。その頃は、無我夢中で自分のブランドを育て、ビジネスを拡大していくことが面白く、家族との時間も、寝る間も惜しんで製作に励み続けていました。

 そんな私が、なぜアートセラピーに興味を抱いたのかというと、精神を病んでいる母と、2人で暮らし育ってきた環境が大きな理由だと思います。
アートセラピーという言葉は、図書館に並んだ本を見て初めて知ったのですが、その言葉を目にした時の驚きは今も忘れられません。
「まるで私のためのものみたいだ!」なんて、感じたものです。その当時は、今のようにインターネットの活用ともほど遠く、借りた書籍を眺めながら「アートセラピーを学ぶなんて、よほどの学歴や多額の費用が必要なのだろう」と、いつしか忘れ、興味の芽を摘んでしまっていました。

 その後も、前述のように無我夢中で仕事に励んでいたわけですが、この数年で、天災や離婚、引越し、再婚など目まぐるしい変化が重なり、時を同じくして、仕事観や暮らし方も大きく変わっていきました。

 ここ数年はクリエイターの仕事をダウンサイジングし、自然に寄り添った暮らしをゆっくりと育みながら、現在では外向きのアート活動は実質休止し、仏画や曼荼羅アートなど瞑想のような表現を好み、愉しんでいました。

 そんな中、ふと目についたエリさんの書籍。なんだか気になって再読し、巻末のページを頼りにHPを探してみると、そこには書籍よりもさらに興味深く、進化した情報が詰まっていて、あれよあれよと今回のワークショップの受講申込みをしておりました。

 緊張しながらも迎えた初回。前準備も、不慣れなオンラインのアプリも、問題なく進めることができたのは、常に温かくサポートしてくださった寺田さんのおかげで、小さなやりとりにも、いつも心のこもった対応してくださり、安心して受講することができました。

 実際の講座はというと、エリさんの講義の情報量はとても膨大で、「充実した内容」×100くらいとでもいいましょうか。何度も見返すことのできるアーカイブのおかげで、後から後からやっと追いついていっているような状態でした。
講座終了から半月ほど経った今も、繰り返し観ては、また新たな発見があるような感じで、講座終了後さらに長い時間をかけながら、この学びが自分の一部になるよう深めていきたいと思っています。

 そして、受講してみて心からよかったと感じているのは、(とても意外なおまけだったのですが)私自身の創作意欲が、息を吹き返したことです。
実践の授業を重ねていく中で目の当たりにしたのは、作品を通して現れる私そのものでした。
私の核にあるものを、目の前に出すという作業や、完成した作品を見るということが、こんなにも喜びと発見に満ちた経験になるとは思ってもみませんでした。
「見て、知って、解った」と思っていたことと、実際に体験して、「感じて、解る」のとでは、全く違っていました。
期間を通し、創作意欲を湧き出させて下さったことにも、いま、改めて深く感謝しております。

 また、湧き出した意欲を感じて初めて、自分自身のクリエイティビティが枯渇してしまっていたことに気が付き、これまでの数年が「描かず、生み出さなかった」のではなく「描けず、生み出せなかった」のだとわかりました。
気が付かずにいた自分自身に、まずは「ごめんね」を言って、これからの未来を、一緒に、豊かに、造っていこうと思います。

 一緒に受講したみなさま、エリさん、事務局の方々、素晴らしい時間をありがとうございました。いつか、実際にお会いできることを願って。

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