参加者の声【テクニカル集中講座2019】日常の延長として

日頃あまり感覚を使って創造する作業をしていないし、感情を抑え気味な私は、不感症気味になっていました。
毎日思考が優位になりがちだったので、たくさんのワークを受けて、感覚を活性化したい!という想いから参加しました。

そのような私にはぴったりの講座でした。 なぜなら、多くのワークを次から次へとセラピーを体験するこのテクニカル講座は、

・胸いっぱい(感動や気づきが多い)
・頭いっぱい(色んなワークを目まぐるしくするから)
・お腹いっぱい(異様にお腹が空くので、ご飯がおいしく食べられる、そしてもれなく食べ過ぎる笑)、 の三拍子が揃った体験を毎日していたからです。

息つく暇もないくらい、ワークは次から次へと進んでいきます。ワークを体験する度に、自分を知ること、自分と他者の違いを知っていくこと、そして統合していくことを通じて、どのような自己啓発本を読むよりも、楽しく、経験を積みながら、気づきの体感を得ることができました。

最初の頃は日常の癖が出て、周りの人の存在が気にかかりながら、思考で考えて手を動かし、アートに心の内を描くように力んでいました。

自分に集中するという贅沢な時間なのに、他の人がどのようにしているのか、何を想うかが気になっていました。出来上がったものさえ「もう少しうまくできたんじゃないか」と受け容れられなくて、「正解」や色合いが気になって仕方がなかったのです。納得感もなかったので、シェアするのも正直抵抗感がありました。
今思えば自信なんて持つ必要もないし、正解がない世界だし、他人がどうあろうと関係ないのに、どこかで他人の存在を気にしすぎていました。

例えばボイスワークをしたときに、相手がどう出たかで自分の出方を図る癖がうっかりでてしまい、相手の心地よさを追求するあまり、自分の心地よさや出したい音などを表現することをすっかり忘れている自分がいました。

「もっとキレイに正確に音を届けたい」、「沈黙は怖い」などと思考がうるさく騒ぎ立て、エゴに埋もれ始めた時、自分がどんなに不安を抱えながらも、目の前のワークに取り組んでいたかが浮き彫りになりました。

気づいてからは、自分の心地よさをひたすら追求して表現していくようになると、あれこれ考えていたときよりも、ずっと楽しく軽やかに他の人の声と共鳴し合い、繋がっていく感覚が生まれました。相手と繋がる、共鳴するということは、相手に合わせることではなく、等身大の自分でいることがとても心地よいことに気が付いたんです。

5日間、さまざまな側面をもつ自分と出会い、その自分を批判的に見ていた自分との別れを繰り返してきました。
その時感情や沸いてきた思い込みは色濃く、まるで昨日のように思い出します。

中でも少し勇気が必要だったドラマセラピーの体験は、自分と向き合い、大きな気持ちの変化が生まれるきっかけになりました。
そのことを思い出すと、「あの時、あの場所、あの応援する仲間が周りにいたからできたんだ」と思ってしまいがちですが、あのときも、あの場所も、日常の延長であることを忘れてはいけないと思っています。

非日常の条件がなくなっただけで、いつでもセラピーは体感できるし、必ず今も、一人でも向き合える自信が湧いてきました。
どの経験も遊びのようでありながら、一種の心を癒して清める修行のようで、とても貴重な経験でした。

それだけ表現アートセラピーはとても濃厚なものでした。それを一緒に体験できた仲間やエリさんを始めとしたアトリエワイエスのスタッフの方々と過ごせた時間と経験と絆は、これからも忘れません。ありがとうございました!