参加者の声【インナーチャイルドWS in 北軽 2021 vol.2 |アートリテラシー編 】私にとってのヒーローは?

深紅に染まる深い森の山道は、まさに真っ赤な産道に回帰していくような、記憶を遡るような細くて長い道だった。
ふと、幼少の頃、姉の背にしっかり掴まって馬に乗り、今は亡き両親や姉たちと過ごした軽井沢での夏休みの日々を思い出しながら、見渡す限り暖かく燃え上がるような山々の大きな愛に抱かれながら、心の故郷、アトリエYSへと向かった。

アトリエは、秋の色とりどりの木々や葉、山々に縁どられ、そこはすでにファンタジーの世界に歓迎されているような空間の中だった。

私のインナーチャイルドに贈る絵本かあ、ちょっとドキドキハラハラワクワクしながらリトリートを迎えた。

初めのサークルで、私にとってのヒーローは?と問われ、思い巡らせたのだが思い当たらず、ふとあらわれたヴィジョンが白いペガサスだった。
その存在とある次元で出会ったのが30数年前のこと。平行現実があるとすれば、そこで出会ったのだ。神話に出てくる聖獣という存在は、多次元の中に本当にいるんだと実感させてくれた体験。
その夜、夜空を見上げると、真上にちょうどペガサスの星座がキラキラと輝いていた。
この星に導いてもらおう、と心に願った。

翌早朝、布団の中で、以前見た、とても大きな美しい黒光りするペガサスの夢を思い出した。雷鳴轟く荒野の暗闇の中、そのペガサスは足に重そうな鉄の鎖がかかっていて、大きく羽ばたいても飛ぶこともできない、、という不思議な光景。その光景がずうっと謎だった。

すると、太陽と月が結婚をして、双子の白と黒の子馬が生まれた、、、というフレーズがやってきた。
シロは昼、目に見える世界、形にする力、顕在意識を、クロは夜、目に見えない世界、夢見る力、潜在意識を象徴していて、物語を書いているうちに、どんどん自分の心の深淵に吸い込まれていった。
シロや夜の星々たち以外には誰の目にも見えないクロの悲しみ、孤独。そのネガティブな想念の力で自らに鎖をかけ、不自由になっていくクロ。その為に、世界から夜が消え、夢見る時間さえも消え、やがて、シロや顕在意識、この世の現実さえも消えていってしまう、というストーリー。最後の方のストーリーには何度も想いを巡らせ、訂正しては心の中のプロセスを経て変わり、書ききれないほどの思いが走馬灯のように脳裏を駆け抜けていった。
何か、自分の中の光と闇が統合されていくようなプロセスと同時に、そこからどうしたいのか?という問いに新しい星の誕生というギフトを授かったように感じる。
きっと、このストーリーはこれからもずっと書きかえられたり、変化していくんだろう。

今回のワークは、ただただ、自分と向き合って自分の心の奥深くにいる気づかれない自分に出会っていくような体験だった。鎖の意味にも光が当たって嬉しかったな。
それから、思い当たらなかった最初の問いのヒーローは、まさに今人生を生きている自分自身なんだなとも今は思える。

それにしても、絵を描くことも、今までの自分にはあり得ないような、信じられないようなハイスピードで次から次へと描いていくことのできたミラクルな時間だった。やはり、制限も時には必要なんだなあと思い知らされました。決められたらやるっきゃないからね。

また、最後にシェアしてくれたみんなの作品のどれも力作で、鳥肌ものの感動でした。
世界中の子供達、大人達にもシェアしたいと思ったほど素晴らしかったです。

このような絵本を創作できたのも、隅々にまで行き渡る愛と思いやりで満たされたアトリエあっての賜物です。
天国のような、というか天国の豊かな空間、時間、お食事、心遣い。本当に、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

表現アート、面白すぎて止まらない!